智恩寺を禅宗に改宗した
嵩山居中が開山。弟子の
宝山浮玉に寺庵を譲り、秋月庵と呼ばれたが、暦応2年(1339)に丹後国の安国寺とされた。山号は鳳凰山。小字が東西130m、南北60mに分布し、大寺院であったと推定される。
『
丹哥府志』には天正の頃(1573〜92)宝林寺と同じく廃寺とある。安国寺は
夢窓疎石の勧めにより、
足利尊氏、
直義兄弟が
後醍醐天皇はじめとする戦没者の冥福を祈るため、
聖武天皇の国分寺にならって国ごとに1寺1塔(安国寺・利生塔)を建てさせたものである。
丹後安国寺のように既存の寺をあてたものも多い。なお、丹後の利生塔の所在は有無も含めて不明である。